ビスケットの缶

タグ:暮らし ( 49 ) タグの人気記事

ボトリウム

c0033994_04284969.jpg

 日本の連日の猛暑、本当に大変ですね。40度近い日中の外出などはとても危険になってきて、私たちも生活を夜型にするなど今までと暮らし方を変えないといけないなと思います。
 LAもこの数日30度を超える日が数日続いて、友人おすすめの目にも涼しいボトリウムに挑戦しました。家にあるボトルでできるというボトリウム、ブクブク(ポンプ)や、ヒーターとかもいらないというのも手軽です。
 ベタを買うのは二度目、日本にいたときに飼って以来です。今回は桜貝のような子にしました。こんなにガーリィな子ですが、男の子です。水中ひらひらと泳ぐのんびりとした動きに少し暑さが遠のきます。

c0033994_09152502.jpg
魚の写真を撮るのは難しいですね。


+++
今日の羽生くん

2018 FaOI Niigata 「春よ、来い」


 同じプログラムでも、演じるたびに異なる羽生くんの演技ですが、生演奏のFaOIでは特にその魅力が発揮されます。新潟での公演では、ハイドロブレーディングの後に桜の花びらを散らすように羽生くんが氷の粒をふわっと撒く振り付けが付け加えられ、ますますドラマチックなプログラムになっています。照明の光で氷の粒がきらきらと舞う中、羽生くんの体いっぱいから喜びが伝わってくるような演技に、見ているこちらもうっとりと心から幸せな空気につつまれます。インタビューで「春」という言葉に込められた思いを表現したいというようなことを話していましたが、羽生くんの言葉通り、四季がある日本ならではの春、見る人のいろんな春とリンクして、とても抒情的な芸術的なプログラムです。

 羽生選手がトロントのクリケットクラブに戻り、新しいシーズンに向けて厳しい練習をはじめると同時に、新しい情報などが入ってこない砂漠期を迎えています。時々発信されるちびっこフィギュアスケーターとの最新ツーショットで元気な姿を確認するほかに、CS朝日でのFaOIの再放送や、CWWの再放送などのショーの映像でなんとかつないでいます。砂漠期を乗り越えるファンの方たちそれぞれクリエイティビティが発揮されるこの時期、私も春さんに似たベタを見かけてこらえられずお迎えしました。
 まだまだ暑い日が続きますが、涼しいアイスリンクと羽生くんの美しい演技でみなさんの心に心地よい風が吹き込みますように。
[PR]
by cinnamonspice | 2018-07-26 09:02 | すきなもの | Comments(0)

太陽と月

c0033994_02582703.jpg

静と動。掛け軸のような感覚で、月と太陽のようなタペストリーを飾りました。
タペストリーを見ていると10年前に訪ねたメキシコのテオティワカンの月と太陽のピラミッドのことを思い出しました。
月と太陽、いろんなインスピレーションをもらう存在は、昔の人にはすべてだったのだろうな。
羽生くんの「被災したとき、電気も何もなくて、星だけがNotte Stelattaの歌のようにきれいだった。」という言葉を思い出します。いろんなものをなくしたとき、残る存在。
九州の豪雨災害のニュースにとても胸が痛みます。そして猛暑も、一口に猛暑と片付けなれないほど命を奪う厳しいものになっていますね。厳しい自然を受け入れるということはとても難しい。太陽と月を前にいろんなことを考えます。


+++
今日の羽生くん

2016年世界選手権 EX 「天と地のレクイエム」


 昨日のデニステン選手の訃報にまだ気持ちの整理がつかないでいます。
突然失われた25歳という若い命。こんなにやるせないことはないです。
当たり前にあった命がある日突然失われるということ。
私が見たデニス選手の演技は数多くはないですが、表現力が豊かで情熱的なステップが心に残っています。フィギュアスケートの演技はその人を表すんだなと思います。失われた才能に言葉が見つけられません。心から冥福を祈りたいと思います。

 羽生くんの2016年の世界選手権のエキシビションのプログラム「天と地のレクイエム」は東日本大震災の鎮魂歌をもとに作られたプログラム。同じプログラムでも毎回異なる羽生くんの感動的な演技に胸を打たれますが、このときのパフォーマンスは特に胸に差し迫るものがあります。見ているうちにエキシビションということもすべて忘れて、生きることの苦しみ、大切な人を失う悲しみ、運命に翻弄され葛藤する様子、小さな日常に見つける幸せ、命ある喜び、あらゆる人生のいろんな場面を見ているようで引き込まれます。悲しみを抱えつつ生きることを描いたプログラム。
 クライマックスで、羽生くんの演技に陶酔した観客が発した悲鳴(絶妙なタイミング)まで芸術のような奇跡的なパフォーマンスです。

[PR]
by cinnamonspice | 2018-07-21 05:22 | すきなもの | Comments(0)

信じる

c0033994_04005747.jpg

キャンプの帰りには、近くの町でランチを。
こじんまりとした居心地の良いカフェがあったので、そこでケーキを買って帰りました。
こういう繊細なケーキはアメリカでは貴重なので宝石のようで大切に食べました。

 久しぶりのビーチは、心地よい海風が心の中にも吹き込むようでした。
 いよいよ長い夏休みの始まりです。時間にも宿題にも追われない夏休みは、家族みんないい顔をしているように思います。自然と家族とおいしいものと友人とすごす時間。毎日が夏休みだったらいいのに。そんな小学生のような思いがこみ上げてしまいます。

+++
今日の羽生くん
プルシェンコインタビュー


 昨日はフィギペディアのContinue with Wings の特別編の放送の日でした。
メイキングの映像、羽生くんのなにげない表情やほかの出演スケーターとの心温まる交流やbackstageの様子を見ることができて濃厚な映像でした。
 特に出演スケーターたちからの演技後の羽生君に向けてのメッセージがとてもあたたかくて、たくさんの愛を感じてとても幸せな気持ちになりました。羽生くんが愛のある人に囲まれていて、偉大なスケーターが大切に思ってくれているのがうれしくなりました。ジェフリー・バトルさんの羽生くんを「心優しくて、強い意志を持っている」という言葉はとても言い表していますね。羽生くんは、オリンピック連覇後も何も変わらず、素直で優しくて地に足がついている、という言葉にも、人として簡単なようでなかなかできないことだとうなずきました。ジョニー・ウィアーさんのメッセージ最後の「アイシテマス!」という言葉もまっすぐに胸に伝わって熱いものがこみあげますが、最後のプルシェンコさんの言葉にはNHK杯で羽生くんが怪我をしたときのインタビューのことを思い出して目の奥が熱くなるものがありました。「信じている。」と言ってくれた彼の言葉は「がんばれ」という言葉よりも力をくれる言葉でした。できないことを可能にしてしまうような力があるのかもしれません。それぐらい、復活や勝利を信じてくれる人がいるというのはとても心強いことなんですね。信じるという力は、子育てにも通じるように思います。今回この番組の中でCWWのショーの演技の後の言葉が紹介されていました。「ユヅルはまだまだ競技者としていい結果を出すと確信しています。健康だったらまた三回目の五輪で優勝する可能性もあるでしょう。五輪で3連覇をして、歴史に名前を残すでしょう。ユヅルがどれだけエネルギーにあふれ、練習しているかを見ているから分かる。これは天がユヅルに与えた力です。ユヅルの人への敬意を持った態度はみんなができるわけではありません。彼は本物です。大した男です。」そう話すプルシェンコさんの鋭い視線と強い言葉は、本当に未来を変えて実現させてしまいそうな力のある言葉でした。羽生くんを知るたびに、プルシェンコさんという人の厚み、すばらしさを知ります。
 改めて見ても、CWWのショーで昔のプログラムを滑っているときの羽生くんは、笑顔にあふれていてとても楽しそうで見ている私たちも幸せな気持ちになります。五輪連覇後に、自分をここまで高めてくれたスケーターを感謝の気持ちを込めて紹介するとともに、ファンへの感謝の気持ちを表すところも羽生くんの人としてのすばらしさを感じます。また、過去のプログラムを滑ることで羽生くん自身もきっと初心に帰るような新鮮な気持ちがあるのかなとも思うと、改めて23歳とは思えないほどの羽生くんの人の謙虚さや素直さに胸を打たれる思いがします。
 羽生くんはスケートから人生を学んでいると話していましたが、私も羽生くんの試合やアイスショーを見るうちに逆境に立ち向かう姿、あきらめない気持ち、謙虚さ、言葉の力、いろんなことを勉強させてもらいます。選手生命が短いフィギュアスケートですが、こうして先輩たちの技や芸術、精神をcontinueしていく羽生くんの心もつないでいけたらいいですね。

[PR]
by cinnamonspice | 2018-06-24 07:59 | 今日のおやつ | Comments(0)

コスチューム問題

c0033994_14382137.jpg

大好きな芍薬の季節がきました。水揚げをしたらうれしそうにお水をぐんぐん吸い上げてあっという間に開いちゃった。

最近、フィギュアスケートばかり見ているので、ちょっと困ったことが起きています。
先日、弟くんのサッカーの試合を見に行った時、一緒に観戦していた長男が審判を指さして、
「あの人前どこかの試合で見たことがある。」
というので、
「あのジャッジ?」
と私が言うと、
「ジャッジじゃなくてレフリーでしょ。」
と長男が苦笑い。

今日はチャンピオンズリーグの決勝戦でテレビの前で一喜一憂している我が家のボーイズと試合を横目で見ていたとき、
「レアルマドリードのコスチュームはおしゃれだねー」
と私が言うと、
「コスチューム!?」
と、変な顔で聞き返されてしまいました。そうそう、ユニフォームね。
レフリーはついついジャッジと言ってしまうし、ユニフォームはコスチュームと言い間違える始末。
長男次男が小さいころからサッカーをやっているので、せっかく覚えたサッカー用語だったのに、気が付いたらするすると抜けて、クロスボールはゴール前にいいボールをぽーんと上げるだとか、トラップは高いボールを胸にぽんとあてて落とすだとか。これからはあまり、子供たちの試合観戦で大きな声で話さないようにしないとね。周りの人にびっくりされちゃうかも。


[PR]
by cinnamonspice | 2018-05-27 14:44 | すきなもの | Comments(0)

音を消す

c0033994_23041715.jpg

 たとえば、音を消してみる。
テレビから流れてるコマーシャルやミュージックビデオの音をミュートにして見ると、さっきまでかっこいい、素敵、と思ってたものがあれ?と思うくらい白々しく見えることがある。逆に、音がないことでより輝きを増す世界観もある。
 ダンスは特にそれがはっきり表れるかもしれない。美しい、かっこいいダンサーは音を失った世界でも美しいしかっこいい。バレエも、ヒップホップも、ダンスに通じる和太鼓のパフェーマンスもそうだと思う。

 日常の景色からも、音を無くしてみる。錬金術のトリックや女性がメークを落とした時のように、何かで誤魔化していたものは輝きを失う。何か本当の姿を探すときは、音だけでなく何でもいいから何かを一つ取り出してそっと脇に置いてみるといいのかもしれない。するとさっきまで見てた世界が違って見える。大切なものだけが見える。日本の侘び寂びはそういうものなのかもしれない。
 本当に美しい人はジャラジャラと宝石を身につけないし、本当に強い人はたくさんの武器を身につけることなく心の内に目に見えない強さを持ってる。
 夜中、ベッドに入っていたらそんなことを思ったのでした。

+++
今日の羽生くん

2016年 グランプリファイナル エキシビション 練習


 華麗な衣装も、スポットライトも無い中でエキシビションの曲がけ練習をする羽生選手。音を消して見るとより美しさが伝わってきます。照明を落とした中で影絵のように浮かび上がる羽生くんのシルエット。しなやかなバレエダンサーのような動き、美しいビールマンスピンにはうっとりと瞬きを忘れます。アクセントのようにさらりと添えられる宝石のようなジャンプ。そこにはいろんなものをそぎ落として残る美しさがあります。気がつけば、さっきまで練習していた他の選手たちもリンクサイドで見つめています。
 本番の華やかな白鳥の衣装でのパフォーマンスは見たことがあったけれどこの練習の風景を見てその美しさがわかるようになりました。ゆったりと静かな曲に、ジャンプはディレードアクセルジャンプとトリプルアクセルの二つだけ。それが何度も見るたびに、内面からこぼれるような美しさがじわじわと伝わってきて、見るほどに好きになるプログラムです。羽生くんの白鳥さんがたくさんの人を魅了するのがわかった瞬間でした。

[PR]
by cinnamonspice | 2018-05-24 19:31 | 今日のおやつ | Comments(0)

母の日

c0033994_11262939.jpg

 母になって14年。そんなに経つのに、なぜか年々母親業が下手になっているような気がします。
 初めての慣れない母親業にただただ一生懸命だった新生児のころ、よちよち歩きのころ、幼稚園のころ。あのころのほうが海のように大きくて深い、そんなお母さんらしかったように思えます。授乳をしたり、おむつをかえたり、子供と歌って笑って一緒にうとうと眠りそうになって、全力でお母さんをやっていました。出産から繋がって、世界でほかの誰にもできない仕事、という自負があったからかもしれません。
 子供が大きくなった今では、彼らが自分で生きる力もついて私がいなくても生きられるように。ティーンになる2人の男の子にとって今はお父さんのほうが彼らにもっと近いのかも。リレーのバトンをわたすように、今は親のバトンを父親のだんなさまに渡したような気持ちがしています。これからの母親としての仕事はそっと見守ることなのかな。

c0033994_11264150.jpg

母の日はリクエストでバターチキンカレーを作ってもらいました。
ロゼのスパークリングワインと。

+++
今日の羽生くん

2016年 世界選手権 SP ショパン「バラード1番ト長調」


 3シーズンにわたって演じられたバラード1番のショートプログラムは、シーズンごとにプログラム構成や衣装も変えられているのでそれぞれ別のものになっていますね。緩急のある美しいピアノの旋律と羽生選手の繊細な滑りがぴたりと重なって、私が羽生選手のプログラムで一番繰り返し見ている好きなプログラムかもしれません。(この間子供たちから、「羽生選手の1番好きなプログラムは?」と、酷な質問を受けたところ。笑)時に強く時にやさしく、繊細なジャンプ、スピン、ステップ、2分半という短い時間の中に、「繊細さと力強さ」の羽生選手の魅力すべてがぎゅっと詰まっている贅沢なプログラムは究極のショートプログラムなのだと思います。
 以前、羽生選手自身も呼吸するように演じることができるプログラムと話していましたが、曲をまとうように滑る様子が見ているこちらも何度見ても夢を見るように心地よいですね。見るたびに、羽生選手の体が音を奏でているようにも感じるような美しいプログラムです。
 2014-2015シーズンのものでは、世界最高得点を出したグランプリファイナルと悩みますが、私の中ではこの試合の後半のステップで羽生くんが音楽に乗って気持ちよさそうに笑顔で滑っている様子が強く印象に残っています。精神的に錯綜していたと話していたこの試合ですが、いつもより力強いキレのあるステップに心が揺さぶられるような気持ちがします。
 羽生くんはこれまでもさまざなま試合で演技終了後素直なリアクションで魅せてくれていますが、この試合でも演技終了後、羽生くんが叫んだことでも有名な試合ですね。力を出し切ったからこそこぼれる素直なリアクションは、羽生選手が人を引き付ける魅力のひとつですね。
[PR]
by cinnamonspice | 2018-05-18 13:18 | まいにちのこと | Comments(0)

日常のきらめき

c0033994_08285942.jpg

 自然に行きたい、国立公園のような大きな自然に行きたい、小さなつぶやきが胸の中でグラスの底から立つ泡のように次々とこみ上げてきて困っています。夏休みまであと一か月と少し。お兄ちゃんと弟くんたちは目下学年末のテストの最中、そのあとお兄ちゃんのミドルスクールの卒業式があって…もうすぐのようで、まだまだのような一か月。
  少し前に、お兄ちゃんを小さいころから知るママ友達から、お兄ちゃんが声変わりした、と言われて、え?と思ったけれど、また別のママさんから同じことを言われて、本当に?と驚きました。まだまだ幼くて、まだまだ子供と思っているけれど。大きな湖の上にボートを浮かべてオールで漕いでいるような毎日だけど、子供の成長から少しずつ前に進んでいることを感じます。
 幸せも若さも手にしているときには気づかないものですね。14歳の憂鬱も、今思えば当時の私の目に映る世界の明度は今よりも倍も明るかったということ。今はその分あのころは180度位(いやもっと狭かったかも90度程度?)だった世界の視界が360度見渡せるようになったかな。お兄ちゃんの成長を見ていると、当時の自分と今の自分といろいろ考えたりします。なんだかまとまらない文章ですみません。

+++
今日の羽生くんメドベデワさん

2016年 グランプリファイナル SP "River Flows in You"

 メドベデワ選手の2016-2017シーズンのフリープログラムをご紹介しましたが、ショートプログラムもすばらしいものでした。
 プログラムはメドベデワ選手が誰かに写真を撮ってもらって、写真を見て笑いながら「スパシーバ!(ありがとう)」と言うところから始まります。部屋いっぱいに広げたたくさんの写真を踏まないように?ちょんちょんと歩くしぐさ、そこからその思い出に浸るようにスピンに入るところが美しく物語に引き込まれます。縄跳びをしているようなしぐさ、友人たちとふざけたりさまざまな楽しい日常を描くようなステップからははじけるような若さの輝きを感じます。そうしたきらきらとした日常風景が美しいピアノの曲と溶け込んで、初めて見たときは鳥肌が立つほど胸がいっぱいになりました。
中盤のトリプルフリップとトリプルトーループのコンビネーションのジャンプ以降は若さの憂鬱や不安、影の部分をジャンプとともにスピード感を上げながら描いているように感じます。最後の美しいスピンの後、風に写真が飛ばされてしまうようなしぐさで終わるラストはメドベデワ選手の表情からも悲しみではなく、明日への希望のようなものを感じます。プログラム全体から私が感じたのは日常の美しさや若さのきらめき、生きる喜びのようなもの。みなさんはいかがでしょうか。
 私がとても好きなのは真ん中ぐらいでジャッジの前をイーグルをしながら首を回すようなしぐさで通っていくシーン。けだるいようなしぐさだけど、すっと彼女の心の中に入っていくような美しい振り付けです。
 まったくよどみのない演技で、片手をあげてのジャンプなど難しいジャンプもちりばめているのに、それらもすっかり物語に溶け込んでいるメドベデワ選手の2016-2017シーズンのプログラムは、ショートもフリーも人生を描いているように感じて、どちらもとても深みのある心に残るプログラムです。

[PR]
by cinnamonspice | 2018-05-05 09:26 | 今日のおやつ | Comments(2)

Extremely Loud & Incredibly Close

c0033994_09435849.jpg

 ふう、とひと呼吸したら一年の1/3が過ぎていました。
今年はゆっくりと春がやってきていて、余計に時間の流れがわからなくなっています。

 最近読み始めた本”Extremely Loud and Incredibly Close”は、ロシアのフィギュアスケーター、メドベデワ選手の2016-2017シーズンのFSの演技を見て、興味をもって手に取りました。今はお兄ちゃんと一緒に競争しながら読んでます。(もちろんとっくに追い越されましたが。笑)
 最初の2章を読むまでの間に、主人公とお父さんやお母さんとのなにげない会話や主人公少年の心の繊細さにほろりとするシーンが何度もありました。お父さんとお母さんとのやりとりは、心地よいブランケットにくるまっている時のような感覚に胸を締め付けられます。
 読んでいるうちに、主人公のオスカーがライ麦畑のホールデンと重なるように思えてきました。二人の年齢はだいぶ違いますが、大切にしているもの、ピリピリととがったような心の感覚がとても似ているように思えます。この本の主人公のオスカー少年は、9歳という年齢にに対して知識や言葉がとても豊かで、そのために大人からは時に眉をひそめられるような言動をしてしまったりするところもホールデン少年と似ています。9.11のアメリカの同時多発テロ事件でお父さんを亡くしてから苦手になったもののリストや、「学校に行けない」とお母さんに言った朝、病気なの?と尋ねるお母さんに、病気ではなくあらゆることが悲しいからと指で数えながら教える悲しいもののリスト。美しい歌も悲しいと言うオスカー少年によると「なぜなら、それ(歌の中の世界)は本当ではないから。」それは、ホールデン少年がサリーに電話をしてサリーが最後に添えた”Grand(ご機嫌ね)”という言葉にうんざりしてしまうような感覚に似ているのかもしれません。
 また、読んでいるうちに、ふと弟くんのことを思い出しました。ある日突然、日本の鉄道ミュージアムでもらった運転士の白い手袋の片方だけをはめて学校から帰ってきたり、古いテニスボールを学校で拾って何度注意しても大事にしていたり。そういう弟くんについ、なぜ?、どうして?と眉をひそめて叱ってしまっていました。いつの間にそういう大人になってしまっている自分に気づかされる思いがして目の奥が熱くなりました。オスカー少年のお父さんはオスカーくんのひとつひとつの言葉を両手でそうっと包んであげるようなお父さんで、そのやさしさに胸がいっぱいになります。お父さんはオスカーくんに、こう言います。「親はいつだって子供より知識を持っているものなんだ、でも子供はいつも親よりもかしこいんだよ。」
 亡くなったお父さんの遺品から見つけた謎の鍵を手に、まだまだ始まったばかりのオスカー少年のお父さんの秘密を探す旅。私も英語に四苦八苦しながらもなんとか読み終えられたらいいな、と思います。


+++
今日の羽生くんメドベデワさん

2017年 ヨーロッパ選手権 FS ”Extremely Loud & Incredibly Close”


 平昌オリンピックでは銀メダルになったエフゲニア・メドベデワ選手の、2016-2017シーズンのフリープログラム。
静かだけど、物語にあふれるプログラムを初めて見たとき、とても心を打たれて強く印象に残りました。
 誰かを見送りに(お父さんかな)駅に行くところから始まるプログラムは、まず見る人を物語の中へ引き込みます。
中盤の町の喧騒、人の話声、サイレン、叫び声、その中をステップを踏むメドベデワ選手。目に見えないNYの町の蒸気、車や消防車、人混みが目の前に映し出されるように見えてきます。人の波に流されるようにくるくるとステップを踏むメドベデワ選手、逃れられない運命や悲しみに飲み込まれていく様子が表現されるように感じました。そうした現実をぴたりと音楽に合わせたトリプルループジャンプで場面が転換されます。後半の鮮やかで美しいジャンプの連続のシーンはオスカー少年、もしくは誰かの心の中の旅なのかもしれません。誰もが悲しみや心の波を抱えていてそれを乗り越えようと生きている。
 最後美しいビールマンスピンの後、電話の音がなりメドベデワ選手が受話器を取るところでプログラムは幕を閉じます。電話は誰からなのか、いい知らせなのか悪い知らせなのか、メドベデワ選手の表情からはわからないところで終わります。振り付け師のイリヤ・アベルブフはそれは見た人にゆだねたいという思いで振り付けたのだと聞きました。映画のサウンドトラックをもとに作られたプログラムですが、物語に忠実にではなく日常に潜む避けられないものやるかたないもの(確かそんなことを言っていたと思います。)を描いた作品なのだそうです。生きる悲しみ、喜び、さまざまな感情が表現されているように感じて、プログラムを見てとても共感するものがありました。
競技ということを忘れさせる圧倒的な物語を演じるメドベデワ選手の演技とプログラムは羽生選手と重なる部分があるように思えてとても好きなプログラムです。


[PR]
by cinnamonspice | 2018-05-01 16:04 | | Comments(2)

アスリートの気持ちで

c0033994_04514952.jpg

だんなさまの誕生日にはリクエストでティラミスをGiadaさんのレシピで。この日は残り物でおやつ。

 羽生結弦選手の本「夢を生きる」という本を読んでいます。インタビューをもとにおこしている本なので、シーズンごとの一戦一戦を戦う様子がその時々の息遣いを感じるように伝わってきます。プログラム作りの苦悩、喜び、本番の緊張感。一番伝わってくるのは、どの一戦も、本当に血のにじむ思いで戦っている羽生選手の姿です。体だけでなく、心とのバランス整えながらノーミスをめざして戦う難しさ。
 羽生選手が怪我を抱えて戦うのは今回の平昌オリンピックだけでなく、2012年の世界選手権のときから(もっと前からかもしれませんんが)だったようですが、怪我との付き合い方の難しさも感じます。完全に治して戦うのが理想ですが、現役でいるということはなかなかそうはいかないことも知ります。例えば羽生選手は2016年の世界選手権後、左足の怪我でドクターから二か月の安静を言われ、スケートもできずじっと家にこもってすごしていたそうです。その間の焦燥感や心の葛藤も計り知れないものがあります。そして二か月後には、ブランクでまた一から積み木を重ねるように一回転のジャンプの練習から始めたというエピソードを聞くと、4回転ジャンプを跳ぶ羽生選手でもそこから始めるのかと、読んでいるこちらも歯がゆい気持ちになります。そうした見えない努力や不安を乗り越えて、私たちが見る試合という舞台では何事もなかったようにさらりと4回転ジャンプを跳んでいることを知ると、アスリートとしての魂に胸を打たれます。調べてみると、プルシェンコやヤグディン選手をはじめ、今は引退した伝説的なフィギュアスケートの選手たちの多くも、怪我を抱えながら戦っていたことを知ると、現役でいることの難しさを感じます。それでも引退して振り返ると、苦しみながらも現役で戦い続けていた時代が一番輝いていたときなのだと感じるものなのかもしれません。採点されたり順位を付けられることのない自由さと引き換えに失うものの喪失感は、スポットライトからはずれるような感覚なのかもしれません。フィギュアスケートのプルシェンコ選手は引退を二回撤回して、3回目の引退宣言の2017年に引退したのだそうです。
 私は羽生選手のように試合に向けて血のにじむような練習や身体的な怪我やプレッシャーがあるわけではないけれど、現役で戦い続けることという意味で子育について同じようなことを義母に言われたことを思い出しました。家族のいない海外でだんなさまと二人泣いたり笑ったり子育てしている私に、「大変だと思うけど、そうやってわーわーやっている時が一番楽しいのよ、今を楽しんで。」とにっこり笑いながら義母が言った言葉。それは子育てという舞台から下りた義母の心からの言葉でした。子育ては毎日が戦いのように感じるときもあります。でも、残念ながら母親業はアスリートの方たちのように試合ごとに結果が出て、表彰されることがないのがつらいところ。一人家にいてのんびりしていると、子供たちと一緒に過ごせる時間は実は限られているのだと、しみじみ思えるときもあるけれど、いざ子供たちが帰ってくるとやっぱりローラーコースターに乗っているように一日が過ぎてしまうのが現実です。そんな日々も現役のアスリートの気持ちで。今日も母親業を現役で戦っているときが幸せなのだと心の片隅で思いながら。

+++
今日の羽生くん (個人が過去の試合を振り返ります。)

2014年 グランプリファイナル FS 「オペラ座の怪人」

 2014年、11月初めグランプリシリーズの中国杯で中国選手との衝突事故で大けがをした羽生選手は日本へ帰り怪我の治療のため10日間ほど動けない日々をすごします。事故から約二週間後にはNHK杯が控えていて、ぎりぎりまで出場を悩み最終的には体調も万全でなくほぼ練習ができない状態で出場し4位となり表彰台を逃し、出場選手の中で最下位の6位でグランプリファイナルへと出場します。不調だったNHK杯からわずか2週間後に迎えたグランプリファイナルでは見事ショートプログラム1位、そしてこのフリースケーティングでも1位になり優勝します。衝突事故から一か月もたたないうちでのグランプリファイナルでの見事な演技の影にある想像を絶する努力と情熱を、羽生選手とともに感じた会場の人々の感動の大きさも伝わってきます。

 さまざまな出来事があったシーズンの思いがめぐるフリーの「オペラ座の怪人」のプログラムですが、このプログラムで特に感動するのは曲とジャンプのタイミングがこれ以上ないほど見事に似合っているところ。羽生選手はどのプログラムでもジャンプが曲と合うようにジャンプまでのステップ等をカウントして覚えているそうですが、そうして綿密に作られたプログラムの中でも特にこのプログラムのジャンプ(最初の4回転サルコー、二番目の4回転トゥループ、終わりのほうのトリプルアクセル、1ループ、トリプルサルコーの3連続!)が音楽とともに劇的な演出をしてより一層感動を引き立てます。これはもう芸術ですね。また曲の編曲もすばらしく、ファントムの息遣いとセリフから始まる冒頭も観客の心を掴む衝撃があり、そこからよどみなく物語が進んでいくところも魅力です。ファントムの力強さを象徴するようなジャンプと中盤のバイオリンに合わせたファントムの悲しみを表しているステップとのコントラストも印象的です。
 羽生選手の演技を見て、解説の人がよく"inspirational"、と言うけれど、後半のトリプルアクセル、トリプルトゥループのコンビネーションジャンプの後の解説のジョニーウィアーさんの美しい詩的な表現も心に残ります。この演技を見たイギリスの解説のサイモンさんは、「羽生選手は年単位でも、世代単位でもなく、史上最高のスケーター」と興奮気味に語っていました。同じ試合をいろんな放送局の解説で聞くのもそうした解説者の臨場感ある感動的な言葉を聞ける楽しみがあります。

[PR]
by cinnamonspice | 2018-04-27 09:30 | 今日のおやつ | Comments(0)

Hunter X Target

c0033994_11215111.jpg

春、お買い物が楽しい季節ですね。ちょこちょことお買い物をしました。
HunterとTargetのコラボは知ったときには欲しいものはほとんど売り切れでしたが、自分用にはバッグを、お兄ちゃんと弟くんにラッシュガードとTシャツなどを買いました。去年のビクトリアベッカム、その前の年のマリメッコもそうでしたが、Targetとブランドのコラボは商品のクオリティもいいのでお買い得です。
今回のコラボも春夏にぴったりな元気が出るような色合いの商品も多くて、見ているだけでもわくわくする品物がいろいろでした。その中で私には珍しくオレンジ色のバッグを手にしました。ゴム製なので、ビーチタオルや水着を入れてビーチやピクニックに出かけるときに便利そうです。
自然へ出かけるのが楽しみです。
c0033994_11233444.jpg


+++
今日の羽生くん (個人が過去の試合を振り返ります。)

2014年 中国杯 FS「オペラ座の怪人」


 羽生選手がソチオリンピックで金メダルを取って最初のシーズン、羽生選手とハン・ヤン選手の衝突事故があった2014年の中国杯の試合。羽生選手という人を知るうえで欠かせない衝撃的な試合です。
衝突事故はフリープログラムの試合直前の6分間練習で起きました。(羽生選手はあごを7針、頭を3針縫っただけでなく、足もねん挫等の大変な怪我を負いました。)
衝突の衝撃で氷上に打ち付けられた羽生選手。息ができずすぐに起き上がれずに練習は中断されます。しばらくして、顎から血を流して起き上がった羽生選手は医師たちにより脳震盪等がないか確認をしたのち、応急処置で頭に包帯を巻いた姿で現れます。そして、試合に出たいという羽生選手の意思で、再びリンクに戻りフリーの演技をしました。
 大きな事故のすぐ後で、青ざめた表情のままリンクに向かう羽生選手を張り詰めた面持ちでブライアン オーサーコーチがほとんど言葉もなく見送るところからは二人の信頼関係を感じます。試合中、ただ今この試合に出たいという強い意志とともに、ジャンプで5度転倒するもののそのたびに起き上がり試合を続ける羽生選手の姿は、プログラムのオペラ座の怪人の姿と重なり鬼気迫ります。そのなかで、ジャンプやスピン、ステップ、ひとつひとつのエレメンツを戦う羽生選手の姿からアスリートの魂を感じて、見る人の心を強く揺さぶる演技です。
 
 全力を尽くした演技を終え、kiss and cryでブライアン オーサーコーチと一緒に得点を見た羽生選手が、感極まって声を上げて泣くシーンは見ているこちらも胸が詰まって目の奥が熱くなります。羽生選手はこの試合で2位になり、この試合で結果を出したことでグランプリファイナルへの進出が決まります。


[PR]
by cinnamonspice | 2018-04-25 13:11 | おかいもの | Comments(0)