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小人たちが学校に通うようになってから、新年度の9月は毎年ばたばたとしているうちにすぎてしまいます。赤とんぼが秋をつれてやってきて、風も、風に揺れる金銀のすすきも、朝の光も、空の青さも、いつの間にか心地よいブランケットのような秋の空気に包まれていました。
夜、小人たちを寝かしつけたあと、ベッドルームに差し込む十五夜のまんまるい月の光で月光浴をしました。小人たちの寝息を聞きながら、胸いっぱいにお月さまの空気を吸って深呼吸をしました。9月も終わりに近づいて、小さな充実感が胸のなかにどっしりと残りました。
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by cinnamonspice
| 2010-09-27 01:35
| まいにちのこと

ふくろうのアンティークの図鑑の一ページを飾りました。
寝ない子や悪い子のところにやってくるドロドロお化け。(我が家ではたびたび登場します。)
弟小人の話では、数日前の夜寝ていたら、そのドロドロお化けがついに彼のもとにやってきたとのこと。そういえばその日の夜中、寝ながら悲鳴を上げて泣いていたっけ。
その夜、ベッドに入ったときにその弟小人にドロドロお化けが逃げていくおまじないを教えてあげました。おまじないの正体は小さいころ歌った「おばけなんてないさ」の歌。肝心のおまじないの歌を歌っている途中で眠りについた弟小人に代わって、隣から聞こえてきたぶつぶつという小さなつぶやき。実はドロドロお化けが来たと怖がる弟小人の横で、
「来ていないよー。」
と、ニヤニヤ余裕の小人。
「ドロドロお化けが弟小人のところに来たってことは小人のところにも来たってことだよ。」
と、言ったら急に青ざめていました。怖がりなお兄ちゃんはこの数日、寝る前はこの歌を歌ってから眠ります。
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by cinnamonspice
| 2010-09-19 08:07
| こども

昨日の朝のこと、小人のクラスメートのお父さんと思って手を振ったら、後で人間違えをしていたことに気がつきました。でも、そのとき、その相手の方も一瞬とまどいながらも、満面の笑みで手を振り返してくれて、後で思い出したらあったかくてうれしくなりました。知らない人だけど、そのときから知り合いになれたような気持ちになります。間違いのおかげであったかい気持ちをもらいました。
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by cinnamonspice
| 2010-09-17 09:28
| 今日のおやつ
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Comments(6)

キャンバスの上に絵を飾るので、壁に無数の穴を開けずに済んで便利です。
弟小人の塗ったrose red色の「R」、小人と弟小人がそれぞれ描いた私の顔。
弟小人のpre-schoolが始まりました。
少し前に通っていたGymboreeのSchool Skillのクラスで学校も先生も優しいということを知ったせいか、涙なしでスタートすることができました。「ママ、バイバイ」と、手を振る弟小人。弟小人を学校に送ったあと、一人になった車の中で、誰もいないのに独り言をぶつぶつ、ドアを降りると無意識で後部座席のドアを開けたり…ふいに訪れた「ひとり」のとき、ママはもう少し慣れるまでに時間がかかりそうです。
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by cinnamonspice
| 2010-09-15 05:00
| こども

山にきのこ狩りに入るときに携帯するものだそう。
秋を知らせる朝霧のカーテンが引かれる季節になりました。
ほんの数日前まではあんなにまぶしい男性的な光を放っていたお日さまも、霧がそっと去った後はほんのりセピア色を帯びたやわらかい女性的な顔に。秋の空気に背中を押されて、朝だんなさまが淹れるコーヒーも温かいものに変わりました。
先週末に熱を出してから体調が優れないけれど、秋の訪れは鈍った体にも小さな喜びを運んでくれました。

白トリュフのようなバニラ味とミルクチョコレートで小人たちとおやつ。
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by cinnamonspice
| 2010-09-12 15:27
| 今日のおやつ

ひらひらといそぎんちゃくのような小さな手、た行がうまくいえないこと、ママの姿が見えなくなるとすぐにパニックになってめそめそするところ、まだまだと思う反面、この一年でオムツとさよならをして、たくさんお話をするようになりました。そして、少しずつ少年の気配も。
この秋から通うpreschoolで、お友達とすごすことでぐんと成長するのかな。泣きべそをかきながら私の名前を呼んで家のなかをかけまわる姿に、今だけの甘い時間をかみ締めています。
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by cinnamonspice
| 2010-09-12 08:58
| こども

これからじっくり読みたいと思います。
日本へ一時帰国するお友達からアジサイの鉢植えを預かりました。
「花の季節は終わって剪定してしまったので、葉だけですが…」と、受け取ったアジサイの葉の青々とした緑の美しさにはっとしました。昔、梅雨のころになると、近所の和菓子屋さんに並んだ、小さな金平糖のようながくで作られたアジサイの花のお茶菓子や水羊羹を時々母にねだって買ってもらったっけ。そのお茶菓子の下にはアジサイの葉が敷かれていたのでした。家で包みを開けると、透明のケースに収められた緑の葉の上のお茶菓子が、きらきら輝く朝露のようで食べるのがもったいなくて、うっとりみとれていたことを思い出しました。
子どもたちの夏休みが終わりました。
小人はElementaryの1st grade、日本の小学一年生になりました。
夏休みを終えて久しぶりに会ったお友達はみんな一回り大きくなっていました。
Kindergartenのとき、あんなに大きく見えた隣のお教室の1年生のおにいちゃんたちに、小人たちがいつのまにか近づいていることに気がつきました。大きくなった秘訣をお友達のママさんに尋ねたところ、
「寝て、食べて遊んでいただけですよ。」
とのこと。子どもってすごいなぁ。
アジサイの葉の若葉の緑のように、土に根を張ってたくさん水を飲んで、大きくなっていくのですね。
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by cinnamonspice
| 2010-09-06 08:46
| まいにちのこと

小人たちが描いた魚を切り取って、その裏にゼムクリップをつけて、磁石のエサをつけた釣り竿で釣るというもの。
魚、エイ、カメ、クラゲ、釣ったものはその場で料理してくれます。もちろんカメも。
郵便ポストを覗きに行くと、ポストの棚の上に手書きの張り紙が張られていました。
「住民のみなさんへ、
今日が私の最後の配達になります。
これまで親しくしていただいてありがとうございました。
郵便配達員より♡」
サンバイザーに膝丈のキュロットスカートを履いて、テニスコートに立つプレイヤーのように、小柄でいつもぱきぱきと働く様子が、さわやかだった綺麗な白髪の白人のおばあさんからのお手紙でした。チャイムが鳴ると、大急ぎで駆けつけるドア越しに並んだふたつの顔に、いつもあたたかな笑顔と一緒に、「これはあなたたちにかしら?」と、日本から届いたクリスマスプレゼントや誕生日プレゼントを、これまで何度も小人たちに手渡してくれました。
おばあさんが自分の背よりも大きな荷物をたくさん乗せたカートを一生懸命引っ張るときには、住民の男の人が代わってあげることもありました。そんなみんなへの温かな手書きのメッセージ。大きく書かれたハートマークの向こうにおばあさんの笑顔が見えるようでした。
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by cinnamonspice
| 2010-09-04 01:59
| こども
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