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ビスケットの缶

宇宙

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California Science Centerにはスペースシャトル「Endeavour」が展示されている。小人たちは何度かField Tripで来ているけれど、私とだんなさまは、このScience Centerへ運ぶときのパレード以来見るのは初めてだった。
展示室では、Endeavourの下に入って見ることができる。あのときよりもさらに間近で見るEndeavourはとても迫力があった。(余談ですが、全体に張り巡らされている小さなタイルの一枚は$2000するのだ知り驚いた。一度宇宙へ行って帰ってくるとタイルを張り替えるようなことになるので、それだけでも膨大なメンテナンス費がかかることがわかる。)想像以上に傷や汚れ、ダメージがあって、それがその宇宙への旅の過酷さを物語っている。
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ところどころに"Rescue"の文字があって、非常時にはここを破るとか、書かれているのがリアル。

「Endeavour」のあと、偶然通りかかった場所に、アポロ計画時の宇宙船が展示されていた。本体の上にアクリル樹脂のカバーがかけられている。1960年代から70年代ころのものだったと書かれていた思う。Apollo11、Neil Armstrongが月に行ったときの時代のものだ。奥にはNeil Armstrongが乗ったGemini11も展示されていた。スペースシャトルを見たあとに見るこの時代の宇宙船は衝撃的だった。
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もちろん宇宙に行くときはこのまわりにエンジンやほかの宇宙船としての機材が付いていた。
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私が子供のころ想像したSFの世界の宇宙船はこういうデザインだった。コンパクトで、人が一人二人やっと乗れる程度。窓がほとんどない金属製の乗り物は(全体的な錆びもあって)どこか哀愁が漂う。でもなんだか近未来な雰囲気もあってかっこよくも思える。この狭い空間に体を押し込んで、このころの宇宙飛行士はどんなことを考えたのだろう。怖くなかったのだろうか。こんな乗り物で宇宙を漂っていたら、とても孤独になってしまいそうだ。
Neil Armstrongが月に行ったとき、彼を月の軌道で14周回りながら宇宙船で待った仲間の宇宙飛行士は、、待っている間にNASAと通信が取れなくなったのだという。そのとき彼はとても平和で穏やかな気持ちになったと本には書いてあったけれど、それが本当だとしたら、宇宙飛行士はやっぱりすごいと思った。
ポンペイ展を見る前に、IMAXシアターで「Hubbles」という3Dの映像を見たときも思ったけれど、人はどうして宇宙へ行くのだろう。その先に何があるのか、それを知りたいという好奇心が駆り立てるのだろうか。Hubblesという巨大な天体望遠鏡が宇宙を旅して撮ってきたさまざまな写真は、夢物語のように美しく驚きの連続だった。でも、人はどこまで行っていいのだろう。空気も重力もなく、気温もとてつもなく低い宇宙は人をよせつけないほど厳しい。宇宙について考えるとともに、さまざまな気持ちが泡ぶくのように湧き上がった。
by cinnamonspice | 2015-01-07 17:25 | まいにちのこと