読書
黙読ではなく、一人のときは声に出して読むようにしてました。
日本語で読んでいた本を英語で読むのは、はじめは不思議な気持ちがしたけれど、新しいおうちの匂いのように気がついたらすぅっとなじんでいました。とおると直子の井戸について語るシーンは、以前読んだときよりも切なく胸に響いたのは、英語という言語のせいなのかな、それとも音読の魔法?、それとも私が年を重ねたからなのかな。
体調を崩していた間、ベッドの中で読みかけだった英語訳の「ノルウェイの森」を読み終えました。初めて日本語で読んだのは、ワタナベくんや直子たちと同じくらいの年だったのに、今では、すごく大人と思っていたレイコさんに自分が近い年になっていることに驚きました。
18、19、20歳…立ち込める真っ白な霧をかきわけるように、見えてきたのは5月に吹くような爽やかな向かい風の中、裸足でしっとりとした緑の草の上を一人歩いているようなイメージでした。あの時代に出会った大切な人たち。きっと、誰もがみんな小箱にそっとしまっておきたいような思い出があるのだと思います。
今日は、だんなさまが会社の方から借りた「The Blue Hearts」のアルバム「Dug Out」を聞いています。音楽も本もひょいと扉を開けてその時代に入れるからすてきだなぁ。
by cinnamonspice
| 2010-07-01 11:49
| 本