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ビスケットの缶

不思議な世界への扉

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久しぶりに夏休みをいただきました。
昼間、階下から小人たちとじいじの楽しそうな声が別世界の声のように聞こえる中、実家の本棚の前に立ちました。最初に手にしたのは鈴木康司さんの装丁が美しい「天の鹿」。手に取るとずんと心地よいハードカバーの重み。紙製のカバーからかぽっと本を取り出し、不思議の世界へ続く扉のような美しい装丁をあけると、つんと埃の香りとともに吸い込まれるように本の中の世界へと入っていきました。
読んだのはフィンランドの古いお話を綴ったボウマン・ビアンコ「かぎのない箱」、安房直子「白いおうむの森」、「天の鹿」、「銀のくじゃく」。安房さんの美しい描写とどこか哀愁の漂うストーリーは、大人になって噛み締める思いがしました。
小さいころに読んだ本も、今読むとまた違う印象や細やかな描写まで理解することができて新鮮に感じました。どれも不思議なお話ばかりだったのは不思議な偶然。
by cinnamonspice | 2009-08-06 20:42 |