ビスケットの缶

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嫌いと好きの境界線

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小さいころ、給食が嫌いだった。
給食の時間になると憂鬱だった。
いつも給食を減らしてもらう列に並んでいた。
特に給食の豚肉は臭くて、ゴムみたいに硬くておいしくなかった。
豚肉を飲み込もうとすると、喉が押し返して戻ってきてしまう。
担任の先生に食べ終わるまで居残り給食をさせられた。
「これは豚肉じゃない、」と自分に言い聞かせて飲み込もうとしてみた。
だけど、どうしてもだめだった。
体が拒絶をしているのだ。
何度やっても豚肉は喉を行ったりきたりするだけで、結局涙目になって飲み込めなかった。
それ以来豚肉は家でも食べられなくなった。
冬によく食卓に登場した家の寄せ鍋は豚肉で、父と兄の大好物だった。
「今晩は、寄せ鍋よ。」
と母に言われると、ハンストするような今思えばかわいくない子だった。
とんかつは兄の好物でよく登場した。
兄と私は食べ物の好き嫌いが反対で、隣に座っていた野菜が嫌いな兄と、こっそりお肉と野菜を交換っこした。
かつ丼のときは、私は衣だけを食べてお肉や特に嫌いな端っこの脂身を兄の嫌いなほうれん草やきのことトレードしていた。
そんなに嫌いだったのに大人になって、あるときとんかつを食べておいしいと思った。
今でも脂身は好きではないけれど(とんかつもヒレカツ派)、それでも食べられるようになった。
豚肉のおいしさも知った。

あのとき、食べられなかったから、食べられない、食べ物の好き嫌いをする子の気持ちがわかる。
子供の好き嫌いは、大人が思う好き嫌いとは違う。
もっと真剣に、もっと深い拒絶なのだと思う。
見た目、味、食感、嫌いな理由はいろいろ。
嫌いな食べ物も、いつか何かのきっかけで上質なおいしいものを食べれば乗り越えられると思う。
でも北風と太陽のお話のように「食べなさい、食べなさい」と言うだけでは食べられない。
ますます嫌いになるだけだ。
私の給食は高学年になると不思議と食べられるようになった。
秋刀魚の蒲焼、五目豆、揚げパン…好きなメニューがいくつかできたからだった。
それでも、最後まで豚肉は嫌いだった。

食物アレルギーがあった小人は好き嫌いはないけれど、アレルギーのない弟小人は好き嫌いがいろいろある。
緑の野菜は緑というだけでお皿の上で仲間はずれにする。
中でもトマトが嫌い。(でもトマトケチャップは食べる。)
それが理由で、ピザも少し前までは食べられなかった。(アメリカではなにかというとピザパーティがあるので致命的。)
ほかにも、なす、きのこも食べられない。
無理に食べさせようとすると、弟小人も戻してしまう。
だから、「無理でも食べなさい」とは言わない。
牛乳は小人も弟小人も苦手だ。
我が家では毎朝牛乳をグラスに一杯飲むことにしている。
小人は仕方なしに一杯飲む、けれど弟小人はいつもなめるようにして飲んで遅々としてすすまない。
牛乳が嫌いだからと、ソイミルクにしてみたけれど、それでも飲まない。
友達にチョコレートソイミルクにすると飲むと聞いて、変えてみたけれど、すぐに飽きてしまった。
結局牛乳に戻したけれど、ホットミルクにして砂糖を入れるとしぶしぶ飲む。

数日前、お店で目に留まったミルクボトルにミルクを入れてみることにした。
もしかしたら、目新しくて楽しさが勝って飲めるようになるかもしれない。
さっそく翌朝試してみた。
すると、赤いぐるぐるのストローの楽しそうな見た目に興味を持って恐る恐る飲んでみる。
お砂糖も入らない冷たい牛乳。
「甘い!」
弟小人の最上級のほめ言葉が出た。
ストローで飲むのを面白がって飲んでいるうちにあっという間に飲み干していた。
子供は『楽しい』がひとつのキーワードなのかもしれない。
知らず知らずとあれほど越えられなかったハードルを、ひらり、と乗り越えている。
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by cinnamonspice | 2015-04-30 15:15 | こども | Comments(2)

縫い仕事

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型紙もいらないシンプルなチューブトップ。
歳を重ねるごとに洋服もシンプルなデザインのものばかり。
簡単ソーイングのはずが、久しぶりのソーイングに意外に時間がかかってしまいました。

夏のような陽気に思い立ってあたためていた布にはさみを入れる。
分量がなかったので、チューブトップスを作った。
涼やかなプリントの布を見ながら、夏に想いをはせる。
真っ白な夏の日差し、お日様のにおいのするタオルケット、夕暮れの風…

母も季節の変わり目に姉と私におそろいのワンピースを縫ってくれた。
夏の日差しを感じた日、母もこんな風にミシンに向ったのかな。
どんなときも、季節は同じリズムでゆっくりめぐっている。
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涼しいときはこんな風に調整します。

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by cinnamonspice | 2015-04-30 10:02 | ひとつだけのもの | Comments(2)

compass

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最近知ったけれど、水玉好きの母の遺伝か、私も水玉好き。
Pyrex100周年のコンテナー&メジャーカップも水玉。
泡ぶくのような丸がかわいい。
でも、ゴールドの水玉とストライプの洋服を着ていたら、だんなさまに
「草間彌生みたい」
と言われたのだけど、喜んでいいのかな。

最近の私のコンパスになっているのは“心地よい”ということ。
鳥の巣の卵のように、野原に咲く花のようにふんわりと心地よく盛り付けられたサラダはとてもおいしそうに見えるし、洋服も普段着るものは風をまとったような天然素材の心地よい肌触りの洋服や色使いのものを選んでいる。
視覚的にも、嗅覚的にも、感触も、すべてにおいて、“心地よい”ということを追求すると、自然へと結びつくように思う。
知らず知らずとその言葉を手がかりに物を選んでいることが多い。
インテリアも心地よく暮らせるインテリアになったらいいなと思う。
物があふれすぎていても心地よくないし、色があふれすぎていても心地よくない。
世の中には、物があふれたすてきなおうちもたくさんあるし(年季の入った物がたくさん詰まったおばあちゃんのおうちみたいなインテリアにもとても惹かれる)、ビビッドな色のスパイスが効いたインテリアもすてきだと思う。
でも、一般的な“心地よい”というイメージとは違うかなと思うのですがいかがでしょう。
(もちろん、散らかっていたり、大胆な色使いの部屋のほうがくつろげるという人もいるのかもしれませんが。)
“心地よい”というのは、一見なかなか主観的というか、人によって異なりそうだけど、“すてき”という言葉よりもなんとなくみんな共通したイメージがあるように思う。
心地よい文章が書けたらすてきだし、心地よい人なんていうのになることができたら本当にすばらしいと思う。(無理そうだな。)
“心地よく生きる”というのは私にとって永遠のテーマ。
あなたの生きるうえでのコンパスは何ですか。
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by cinnamonspice | 2015-04-26 13:42 | Comments(6)

夢の話

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アンティークのガラスのドアノブ。真鍮の錆びやずっしりとした重みがいい味があります。
リビングとキッチンの間のドアにつける予定。
私のこだわりは誰も気づかないような小さなパーツに多い。

アメリカで子供たちに人気のMinecraft。
小人たちも始めてもう何年もたつのに、細々と続けている。
と言っても、小人たちのコンピューターにはゲームは入れていないので
(私が目の前においしいものがあったら我慢できないのと同じように、小人たちも制限なく遊んでしまうから。)、週末のだんなさまのipadでのみ遊ぶことができる。
 Minecraftで小人はホテルを建設している。
先日も、
「そうだ、いいことひらめいた!」
と、言ったと思ったら、Minecraftのホテルの構想のことだった。
いつも新しいホテルができると必ず見せてくれる。
今回のはunderground hotelとwater resort hotelとのことだった。
案内のトロッコに乗って一気に地下世界へと滑り込む。(ジェットコースターのように。)
光る石を使った装飾やさまざまなこだわりを説明してくれるけれど、ママにはちんぷんかんぷん。
何より、実は私はこういう立体の画像を動かして見ていると目が回ってしまう体質なので(単に現代文化に対応できない体)あまり画面を見ないようにしながら話を聞く。
いつもおもしろく感じるのは、小人たちの作るホテルや建物には彼らの夢が詰まっているところ。
滝がたくさんあったり、滝の扉を抜けてみたり、いろいろな動物を飼ってみたり、マグマの川と水の川が流れていたり、部屋からの眺めにこだわってみたり、お部屋からジェットコースターに乗れるようにしてみたり、インテリアにもこだわって、絵を飾ったり、クリスタルで作ったレセプションなんていうのもあったっけ。
私はゲームやコンピューターにも疎いけれど、小人たちのそういう夢の話を聞くのは楽しい。
小人によると、今度はアクアリウムのホテルを作るのだとか。
出来上がりが待ち遠しい。
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by cinnamonspice | 2015-04-22 04:25 | おかいもの | Comments(0)

動物パンケーキ

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週末、だんなさまのお誕生日の朝、なにやらキッチンからはいいにおい。
小人がパンケーキを焼いてくれました。
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二つのフライパンを駆使する真剣なシェフ。
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でも、パジャマ姿でキッチンに立つこのシェフ、なぜか半ズボン。
(長ズボンをたくしあげている。)
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今日のは特別、動物パンケーキなんですって。
これはうさぎさん。
あっという間に弟小人のおなかにおさまりました。

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by cinnamonspice | 2015-04-21 14:42 | こども | Comments(6)

角の向こうの景色

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Floraの器を使ったケーキはCoockpadを参考に。

週末、だんなさまの誕生日を祝った。
42歳。
だんなさまとは20歳のころに知り合って、今はタイムマシンに乗ってきてしまったみたいな未来にいる。
二人から始まって、家族が一人増え、二人増え、この4人で歩いてきた。
きっとこれからゆく坂道も、気がつけば、50歳、60歳、となっているのかもしれない。
いつかそれが一人になることがあるということを、つい最近感じる出来事があった。
一人では乗り越えられないような坂道も、二人だったら、乗り越えられる。
新しい42歳と言うその先の角を曲がったら、また新しい景色が見えるに違いない。

“Daddy, make a wish!”
バースデーケーキのキャンドルを前に子供たちが叫んだ。
どんな願いごとをしたのだろう。
健康で、充実した歳になりますように。
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誕生日当日は小人がお友達のおうちへスリープオーバーで、お祝いはお預け。
スモークオイスターを使ったサラダやパプリカとフムスをつまみながら、メインはだんなさまのパスタ。
翌日、家族みんなそろってからお祝いしました。

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by cinnamonspice | 2015-04-20 13:21 | まいにちのこと | Comments(6)

楽しいをみつける

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私が夢中になっているのは豆餅あんぱん。
でも、たまごが好きな王さまではなくて、
豆餅あんぱんが大好きなお母さんのお話ではごろが悪いですね。

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豆パンの中に大福が入ったような感じです。

“どこかにいるかもしれないし、いないかもしれない、王さまの話です。”

“べんきょうが大きらいで、あそびが大すきな、王さまの話です。”

“たまごのすきな王さまの話をつづけましょう。”

こんな書き出しで始まる、ぼくは王さまシリーズのお話が弟小人が今夢中になっている本です。
こんな楽しい書き出しに、私も子供のころ、夢中になって読みました。
たまごとチョコレートが大好きで、注射がきらいで、わがままでいばりやで、ほしがりやでわすれんぼう。
どこかの誰かに似てませんか。
弟小人は自分と重ねるのか、そんな王さまの話が大好きです。
王さまがわがままを言えば笑い、王さまが失敗すれば笑い、大臣を困らせれば笑い、やりたい放題の王さまに声を上げて笑うほど。
おやすみの本も、ほかの本だと2行で眠ってしまうのに、王さまの話だと眠りません。
もっともっと、とせがむほど。

子供は素直、おもしろくないお話にはそっぽを向くし、弟小人の場合は眠ってしまう。
そういえば、以前にお友達から言われた言葉を思い出しました。
王さまと同じく学校の勉強も好きじゃない弟小人のことを話したら、
「それっておもしろくないからじゃない?」
と言われたのでした。
本も勉強も、おもしろい、に出会うことが大きな鍵なのですね。
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by cinnamonspice | 2015-04-19 10:45 | | Comments(2)

積み重ねるということ

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首の手術のあと感染症を防ぐため、お医者さんから出された強い抗生物質を飲んでいた。
空腹で飲むと吐き気がするから気をつけるように、といわれいたのに、一度本当にその洗礼を受けた。
その日は子供たちの学校のオープンハウスで、子供たちに夕飯を食べさせるのに忙しくて自分が食べる時間がなかったので、おやつと一緒に薬を食べてから出かける予定だった。
その後、動けないほどの猛烈な吐き気。抗生物質の副作用だった。
薬は薬にもなるし毒にもなるのだということを身をもって知った。

抗生物質、ビタミン剤、時々ある肩こりによる頭痛にタイレノール、
さまざまな薬を飲む私をだんなさまが笑う。
抗生物質は悪い菌も殺すけれど、いい菌も殺してしまうという。
飲み終えた後が気をつけないといけない。
お友達からも、免疫力が下がるから菌が付くものがいいみたいよ、とヨーグルトや納豆(本当かな?)などを薦められて意識して取っていた。
飲み終えて一ヶ月、ふと気がつくと喉に口内炎ができていた。
私の免疫力が下がったときのサインだ。
抗生物質は飲み終えた直後というよりはそのしばらくあとにがくんと来るのだと思った。
しばらく残っていた薬が抜け切ったタイミングを見計らうように大きな口内炎が喉にできた。
抗生物質は心強い味方であり敵でもある。
昨日の友は今日の敵。
抗生物質のおかげで感染症にはならずにすんだけれど、失ってしまった自分の免疫力を取り戻すには、地道に運動して健康的な食事を心がけるしかない。
小さな石を積み重ねるように。
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by cinnamonspice | 2015-04-15 04:54 | まいにちのこと | Comments(2)

キノアサラダ

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だんなさまのリクエストでキノアサラダを作りました。
野菜を刻んで刻んで、ボウルいっぱい。
ミントとシラントロがアクセントです。

ママ、『くず』って何?
ママ、『へんたい』ってどういう意味?
『かつら』ってどういう意味?
『婚約者』って何?

漫画を読んでいる小人たちから、寄せられる質問。
それらをつなぎ合わせると、いったい、どういうストーリーなんだろうと思う母。
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最後に炊いて冷やしたキノアを入れてバルサミコ酢やオリーブ油などで味付けして出来上がり。
暖かい季節にぴったりのさわやかなサラダです。
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by cinnamonspice | 2015-04-13 00:35 | たべもの | Comments(0)

変化

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メープルシロップのクッキーが今日のおやつ。
Heath Ceramicsの器に入れて。

 2015年が始まって4ヶ月というのに、寝込んで動けなくなるということを何度か経験した。少し前に厄年は終えたはずなのに次から次へと体の不調が起こる。自分でも、小さいころから丈夫だけがとりえだったのにと驚く。
 思えば厄年はいたずらに怖がらせるためにあるのではなくて、実際その年ごろになると、女性も男性もこのあたりで体の変化が起こりますよ、なので体に気を配りましょうね、という昔の人からのメッセージなのだと思うようになった。その体の変化のタイミングは厄年一年に限られるわけではなく、私も厄年の年よりも今年に入ってからいろいろ体がしんどいことが重なっている。
 考えれば、自分の体というマシンも、40年近く動かしてきたのだからそろそろガタが出るのも当然だ。特にホルモン的なバランスが崩れてきているのを感じる。この数年免疫力もがくん、と落ちた。マシンを修理して使うように、修理した箇所を直しながらこれからは少しずつ自分の体と相談しながら付き合っていくしかないのだと思う。でも、人生の先輩の母に言わせると、それも一時的なものだそうで、そういう体の変化の節目を何度か乗り越えながら70歳まで生きてきたのだそうだ。たくましい。そう聞くとちょっと勇気もわいてくる。

 こうした体の変化が起こり始めたら、今までのようにどっかりとあぐらをかいては暮らせない。かと言って好きなものも体に悪いものはきっぱりやめてストイックに暮らそうとは思わないけれど(自分に甘い人間なので)、これからは少しでも体をいたわってあげようと思う。
 小さな変化のひとつとして、朝食のパンのバターをココナッツオイルに代えて半年近くなる。でも、私はストイックにすると嫌い(飽きて)になってしまうので、時々はバターやマスカルポーネというときもある。(トーストにマスカルポーネとメープルシロップという組み合わせは夢の味。)お医者さんから豆乳を勧められたので、カフェラテのときはミルクを使うけれど、グラノーラを食べるときやコーヒーのクリーマーは豆乳にしている。髪も年とともに、髪質がさらに細く弱くなって抜け毛も多くなったので、カラーリングはやめてインドのヘナ(だんなさまにアムラとブレンドしてもらう。)を使って3年ほどになる。このところ、子供の春休みでお休みしていたけれど、週にできれば3回ジムで走ったりしている。
 私はとことん自分に甘い人なのでこの程度しかしていないけれど、それだけでも、なんだか自分を大切にしてあげているという気持ちがしてうれしい。自分の体は動かなくなった家電ののように買い替えとはいかないので、これからはもっとやさしく向き合っていこうと思う。
みなさんは体のためにどんなことをしていますか。
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by cinnamonspice | 2015-04-10 06:20 | 今日のおやつ | Comments(6)