ビスケットの缶

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3㎜

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古い琺瑯のキャニスターに出会いました。
こっくりとしたミルク色の白も、シンプルな文字も好み。
みんな居場所を見つけて、キッチンが少し使いやすくなりました。

 私は心が疲れたとき、何かのしるしのようにきまって虫の夢を見ます。それは10代のころからずっと、そうでした。きっと私の中で、怖いものの象徴が虫だからなのかもしれません。登場する虫は、その日によっていろいろだけどたいてい一種類で、彼らが出てくると、あぁ、疲れているんだ、と感じるのでした。
 数日前はアリが出てくる夢を見ました。おそらく去年の冬に、家の中にアリが入ってきてしまったことがあったのが恐怖として残っていたのかもしれません。あのとき、ベランダにいた小さな3ミリほどのアリを、大きな巨人のような私がふぅーっと吹き飛ばそうとしても、まったくびくともしませんでした。アリは私の息の猛烈な強風にただただ必死に耐えていました。何も掴みどころもないようなのっぺりとしたコンクリートの地面に、頭を低くして必死にしがみついている様子はいじらしく、小さな体ですごいなぁと感心したのでした。それからしばらく、アリたちの攻防は続いて、結局私たちはアリたちに降参して、業者の人を頼みました。そして彼らが去った後、ベランダにぽつんと残された小さなアリの死骸を見つけました。恐る恐るまたふうっと息を吹きかけると、あっという間に30センチほど吹き飛ばされていました。あのときの力持ちは跡形もなく、音もなく枯れ葉のように。3ミリの命の重さ。あのとき必死にしがみついていたアリの姿が、今の自分と重なるような気がしたのでした。
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大きな「BREAD」の入れ物には乾物などをひとまとめに収納しました。

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by cinnamonspice | 2010-02-27 03:35 | おかいもの

春色

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春色その1、ばあばのレース編みのティッシュケースと小さなポーチのイチゴミルク色。

小さいころ、母が私によくピンク色の洋服を選んでくれました。
大好きだった母の手編みのさくらんぼみたいなぽんぽんブローチ付きのセーターも、梅の花のような鮮やかなピンク色だったっけ。そして、今年私の誕生日に贈ってくれたダウンジャケットもショッキングピンクでした。
 母が送ってくれた荷物から手編みのイチゴミルク色のティッシュケースと小さなポーチを見つけたとき、そこから春がこぼれてくるようでした。
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春色その2、今年最初に煮たストロベリージャムの赤。

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by cinnamonspice | 2010-02-25 13:46 | すきなもの | Comments(8)

じいじの揚げ餅

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料理はほとんどしない父が毎年作ってくれる揚げ餅を、日本から送ってくれました。
和菓子屋さんで作ってもらう、もっちりと濃厚なお正月の鏡餅を一口サイズに砕いて、乾燥させて揚げたもの。
乾燥した鏡餅は、包丁では刃がたたないので、ハンマーとマイナスドライバーで砕くのが父流。
からりと揚がった揚げ餅、一口食べて、
「これ、じいじの!」
と、つぶやいた小人。彼の心のポケットにも、じいじの揚げ餅はしまわれていたんだなぁと、うれしくなりました。

 毎年両親が初詣でいただいてきてくれるお守りが、今年も私の誕生日のプレゼントと一緒に届きました。今年こそ、この数年の古いお守りを納めてもらおうと、家の中を探すと、なんと10個近いお守りが出てきました。中には弟小人のときの安産祈願のお守りまで。どこまでも不精で、罰当たりな娘です。そのお守りたちを改めて手に取って、これまでこんなにたくさんの神様に守られていたんだと、ありがたい気持ちになりました。このたくさんのお守りは、遠く暮らす私たちへ、父と母がそばにいられない自分たちの身代わりのような気持ちで送ってくれたのかもしれない。そう思ったら、ひとつひとつにありがとう、という気持ちになりました。
 今、そのお守りたちは、空の旅の途中。包みを開けてごそっとこぼれ出てくるお守りに父や母もびっくりするかな。
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by cinnamonspice | 2010-02-24 13:17 | 今日のおやつ | Comments(2)

赤が好きな男の子のためのシャツ

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小人のために、赤が好きな男の子のためのシャツを縫いました。
弟小人にも縫う予定です。

昼間、家の中で聞く雨音は、守られている安心感とともに、しとしと、さぁーっというリズムは心地よく聞こえるけれど、夜の雨音は、どこか寂しく、心の中まで雨が沁みこんでくるように聞こえてきます。

「どうして、夜はくるの?」
「お化けは夜、くるんでしょう?」
大人も子供も夜が怖いのは、人も動物という証なのかな。
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赤い糸でアクセントに。

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by cinnamonspice | 2010-02-23 01:50 | ひとつだけのもの | Comments(10)

鳴らないラッパ

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お友達からいただいた金沢のお土産の“花うさぎ”と抹茶で一息。

 朝顔の花のような小さな赤いラッパと薄い黄緑のラッパをそれぞれ握り締めて眠る小人たち。週末に開かれた小人のクラスメートのBirthday Partyのgoody bagに入っていた音のしないおもちゃのラッパ。
 最初、小人たちに借りて吹かせてもらったとき、“音がしない”、というだけで、面白くないと決めつけてしまった私。でも、鳴らないラッパの音を探しているのは大人の私だけで、小人たちは、ラッパを口に当てて歌ってみたり、ラッパの音をまねしてみたり、自分たちのラッパの音色を作って楽しんでいました。いろいろ入っていたgoody bagの中身で一番の脇役と思っていたおもちゃが、一番の小人たちのお気に入りになりました。

小人の怖い夢
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by cinnamonspice | 2010-02-19 15:57 | 今日のおやつ | Comments(6)

女の子の心

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Valentine's Dayにだんなさまにいただいたバラ。
砂糖菓子のようで、そこだけ甘い空気が漂います。

 バレンタインデーの夜、小人のアートクラスのお友達のお誕生日のお祝いに、その女の子が好きなプリンを作っていました。
 翌日、小人たちがアートクラスの先生とpaintingしている間に、こっそり用意したHappy Birthdayのバナーを飾って、小さなBirthday Princessのためのティアラと、テーブルクロスを敷いて出来上がった小さなパーティ会場。いざ、Birthday Girlをお迎えして、お誕生日の歌を歌いはじめると、主役の女の子は走ってその場からいなくなってしまいました。テーブルの上に置き去りになったティアラと、消されない5本のバースデイキャンドルがぽつんと残されていました。
 もともと感受性が豊かでとてもシャイな女の子は、突然の出来事に心の入れ物がいっぱいになってしまったのかな。主役になるのが好きな子、そっと脇から見つめていたい子、感情をまっすぐ表現するお日さまのような子、感情を内側に溜め込む井戸の底に映し出されるお月様のような子、みんなみんなそれぞれの個性。細い筆を好んで使い丁寧に描くその女の子の絵には、いつもやさしい色が溢れているのでした。
 帰るころ、お部屋で話す女の子とママの声が聞こえてきました。女の子の声は聞こえなかったけれど、ティアラを持って帰りたいと、話しているようでした。置き去りのティアラは、恥ずかしかったからだったのかな。改めて女の子の繊細さに胸がいっぱいになりました。
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by cinnamonspice | 2010-02-18 15:43 | まいにちのこと | Comments(2)

Valentine's Day

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バレンタインデイには今年もガトーショコラを焼きました。
思い切ってチョコレートやココアの分量を少し変えて作ってみたら、好みの味になりました。
何度も作るうちにやっと自分の味になってきたように思います。

昔、友達と好きな男の子にトリュフチョコレートを作りました。ラッピングもして、渡すだけだったのに、当日になったら勇気が出ずに、結局、友達も私もそれぞれ想いの相手に渡すことができませんでした。今では、肝心なお相手の男の子のことはぼんやりとも思い出せないのに、そのとき二人で包みを開けてほおばったチョコレートの、ほんのりリキュールが効いた大人の味と、お互い渡せずに笑いあったくすぐったい気持ちだけははっきりと胸に焼き付いています。今ではその友達も私も、結婚して二児の母に。チョコレートの甘い香りとともにそっと蓋をしてしまいこんだ思い出、友達も取り出すときがあるのかな。
 バレンタインデーの夜、だんなさまは夜な夜なバレンタインのためのバターチキンカレーの仕込みをしているところです。真夜中にキッチンでスパイスをごりごり調合している姿は、なんだか魔術師のようです。
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by cinnamonspice | 2010-02-15 17:31 | まいにちのこと | Comments(8)

ハートの木

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「ママにあげる。」
バレンタインデー前日、小人に手渡された一枚の絵にはハートの実がたわわになる、ハートの木がありました。
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by cinnamonspice | 2010-02-14 17:38 | こども

玄米

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手ぬぐいでランチョンマットを縫いました。
毎日使っている飯腕。粉引きのやわらかい白は玄米もおいしそうに引き立ててくれます。

アトピーの小人に、と姉に勧められてはじめた玄米生活を始めて、半年近く立ちます。
白米からの抵抗を減らそうと、7分づき米から始めて5分づき米と少しずつ変えてきました。おかげで香ばしい色の玄米のご飯の色にはなれたものの、お寿司を作るときなどは、宝石のようにぴかぴかの白米はやはり魅力的。でも玄米を食べ続け半年経った今、気が付くと、これまで毎年冬にはたっぷりクリームを全身に塗っても真っ白に粉ふいていた小人の肌が、つるつる、すべすべの赤ちゃんんときの肌に戻っていました。腕の内側やひざの裏、耳の付け根や首など、特に症状がひどいところもうそのようにつるつるになりました。
毎日食べるご飯。毎日の積み重ねの大切さを感じます。
 すっかりよくなった小人の肌ですが、いまだに眠るときは「背中を掻いて、」とお願いされます。2,3回掻くと夢の中。それはおまじないのようなものなのかもしれません。
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by cinnamonspice | 2010-02-13 10:48 | ひとつだけのもの

手のろうそく

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姉から届いたプレゼント。
すてきな包みにわくわく紐解きました。

34歳、気が付いたら立派な大人になっていました。年齢に果たして中身はついていけているのかな。
 数日前、誕生日を迎えました。当日は土砂降りの雨。だんなさまには「雨女だね。」とからかわれたけれど、(確かに結婚式の当日も嵐のようなひどい雨でした。)そのだんなさまは、最近めっきり白髪が増え、そして私も鏡の中を覗けば、時折白髪も見つけるように。まだまだこれからの夫婦だけど、“とも白髪”という言葉を思い出して、なんだかしみじみとした気持ちになりました。
 誕生日当日、弟小人と友達の家へお茶によばれて出かけました。子供たちの歓声のなか、いつものようにママ友達たちでわいわい話していると、急に話の糸がぷつんと途切れ、Birthday songとともに登場したケーキ、みんなのうれしそうな顔!ろうそくの代わりに並んだみんなの手のキャンドルを「ふぅーっ」と、吹き消しました。あんまりうれしくて、肝心な願い事を唱えるのも忘れていました。帰りの車一人になったとき、はじめてうれしい気持ちが溢れてきて目の奥が熱くなりました。
 その夜は小さな女の子から電話越しのBirthday songを歌ってもらいました。風邪の体で電話をかけてくれた女の子。お話していたら、声が震えて涙が溢れてきました。みんなの温かい気持ちに包まれて、嬉し涙で始まった34歳、いい年になりそうです。
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by cinnamonspice | 2010-02-12 11:03 | まいにちのこと