ビスケットの缶

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ひるがお

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6歳ころの夏の日記に、ひるがおのことが書かれていました。
ゆきちゃんからひるがおを取る(摘む)と雨が降るといわれたこと。
取ったら本当に雨がざーざー降ってきたこと。
せんせいしっていますか。
 ひるがおのことはすっかり私の記憶からは消し去られていました。33歳、立派な大人になったけれど、あのころはもっといろんなことを知っていたのかもしれない…日記を読むたびにそう思います。お稽古の途中に垣根にたくさん咲いていたひるがおのはかない淡い水色とピンクの花。音のないその風景だけが私の記憶の中に、消し去られずに残っていたことがうれしく思いました。
 大切なこと。大人になる道のりで、大切なことを心の消しゴムでたくさん消してきてしまったのではないかな。
 その日の日記には、担任の先生の言葉がありました。「ひるがおをとると、あめがふるのか。しらなかったな。ひるがおのはな、やっぱりみとれてしまうね。よゆうがあるんだね。あるきながら、みとれることはね。」
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by cinnamonspice | 2010-01-29 01:40 | いろいろ | Comments(6)

ダンボ

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その日の絵日記には、ダンボとダンボのお母さんの絵が書かれていました。

両親が送ってくれた荷物の中に、入っていた小人たちへの「ダンボ」のDVD。
「これ、怖い?」
と、どきどき鳴る心臓を抱えて恐る恐る見る小人。
しばらくして、席をはずした私のもとへ、
「ママ、僕胸がいっぱいになっちゃったよ。」
と、手の甲で目をくしゃくしゃにこすりながらやってきました。
「ダンボ、空飛べたんだよ。」


 その数日前、小人たちと映画「UP」(カールじいさんのお話)をテレビで見ました。カールじいさんとエリーさんの幸せな時間を乗せて、たくさんの風船をつけてゆったりと空へ飛んでいく家。お二人のエピソードに胸が熱くなりました。でも、戦うシーンが苦手な小人は、「僕は怖いー。」と、昔の冒険家との対決シーンで絶叫&大号泣で、ちょっとしたパニック状態でした。それはクリスマスにじいじが贈ってくれた「ピーターパン」を見たときも同じでした。それを知ったじいじが選んでくれたダンボの映画。小人が話す、受話器の向こうで、「そうか、そうか、」と、うれしそうに笑うじいじの笑顔が見えたような気がしました。
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by cinnamonspice | 2010-01-26 02:57 | こども | Comments(8)

小さな恋

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Flea Marketで出会った古い毛皮のボレロ。
とても暖かいのです。

今日、手にしたもの。
三谷さんのパン皿、ウラニーノの新譜、まどさんの詩集。
焦がれていた器、曲、本の一ページをめくるときは胸が締め付けられるようにどきどきして、恋しているときと似ているのかもしれない。そんな小さな恋を毎日していられたらいいな。
 
            +   +   +   +   +

 母からの少し早い誕生日プレゼントが届きました。
母の息遣いを感じるようなバースデーカード。
そして選んでくれた贈り物は鏡であわせたように私にぴったりでした。お母さん、ありがとう。
クリスマスに送ってくれた古い私の日記とともに、いつもお母さんがそばにいてくれるような気持ちがします。
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by cinnamonspice | 2010-01-24 11:41 | おかいもの

扉の向こう

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ブラウニーをはじめて焼きました。
アレルギーのある小人にはくるみなしのものを。
雨の日、窓からきらきらこぼれ落ちる雨粒を見ながらカフェラテを入れてほっと、一息。

 小人の学校のボランティアで、毎日子供たちのフォルダーから宿題の出し入れをするファイリングのボランティアのほかに、月に一回小人たちの教室に入って子供たちの工作のお手伝いなどの先生のアシスタントをしています。ボランティアに入ることで、普段見ることができない扉の向こうの授業風景を見ることができるのでとても興味深く感じます。一日、一緒にすごすことで、クラスメートの子供一人一人のことを知ることができるのも楽しみのひとつ。シャイな子、他の子の世話をしてあげる子、面白いことを言ってみんなを笑わせる子、5歳と6歳の子供たちと思っていたけれど、子供も立派な一人の人。みんなとても立派です。
 小人の学校のKindergartenは一日3時間。そのうち、前半は英語の時間、そして先生の「これから日本語を話します。」という声とともに、後半は日本語の時間になります。子供たちの発言もそれぞれの時間、英語、日本語と切り替わります。英語が得意な子、日本語が得意な子、アメリカ人と日本人の両親を持つ子、みんな助け合いながら授業を受けていてほほえましく感じます。私がボランティアに入るのは日本語の時間から。この日は、最初にCentersという授業で、子供たちは4つのグループに分かれてそれぞれのテーブルに一人先生やボランティアが付いて15分くらいの時間で4種類の工作などの授業をローテーションする授業のお手伝いをしました。
 そしてsnack timeで休憩を挟んだ後、みんなでミトンの工作をしました。二枚重ねにしてある色とりどりの色画用紙から自分の色を選んで、ミトンの形に切り抜いて、「冬の絵」を描いて自分だけのミトンを作りました。一人、一人みんな違う冬の絵のミトン。満天の星空の下スキーをすべる女の子や、雪だるまや雪合戦、本当にすてきな手袋にたくさん笑顔をわけてもらいました。そのあとは先生の「てぶくろ」の絵本の朗読。一日にすべてを読むのではなく、少しずつ一週間かけて読んでいるようです。「続きはまた明日。」という先生の言葉に残念そうな子供たち。味わいがあっていいなぁと思いました。そう、楽しみは少しずつがいいのかもしれません。
 たくさんの笑顔に触れた一日。たくさんのたからものをわけてもらいました。
そして、改めて、子供たちと思い切り笑って、時には真剣に怒って向き合う、先生という仕事に心から頭が下がりました。

+小人のnote+
今週のアルファベットは「R・r」先生からの「Do you know the word begins with “r”?」の問いに一斉に手を挙げる子供たち。先生に指された小人に内心どきどきでしたが、「rain」と、答えていました。
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by cinnamonspice | 2010-01-24 03:15 | 今日のおやつ | Comments(2)

A DAY IN THE LIFE OF MURPHY

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「A DAY IN THE LIFE OF MURPHY」の絵本は学校のBook Fairで小人が選んだ絵本。
“MURPHY-STOP-THAT”が自分の名前だと思っている犬のMurphyが自分の一日を語るお話。
犬の目線で書かれていて面白い。

小人の学校では、週に一回、学校の図書館に行く日があり、毎回子供たちがそれぞれ自分で絵本を選んできます。その子、その子で選ぶ絵本の好みもいろいろ。「パティシエになりたい」、と話していた女の子のバックパックにはお菓子がたくさん描かれた絵本が顔を覗かせていました。そんな図書館の本選びにもその子の好みが伺えて面白く感じます。小人はというと…動物のお話や電車のお話を借りてくることが多いかな。最近「サンタクロース」が出てくる本が多いのはクリスマスが楽しかったからかもしれません。1月の次はサンタクロースが来る12月だと思っている小人ですから。
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by cinnamonspice | 2010-01-21 10:08 |

空のお絵かき

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冬は雨の季節。
強い雨と風の吹く、嵐の日が続いています。
こんな日は家篭り。のんびり、一歩一歩、こぎん刺しを刺しています。

ぽかぽかと気持ちのいいお天気の日、小人たちと公園へ行きました。
空を見上げると、ぽっかり浮かんだ雲が風に流されて形を次々に変えながら流されていました。
描いてはしばらくすると風がひと撫でして消える、青空の上の描かれた雲の絵。
「雲が動いている!」
空が気まぐれに描く不思議なお絵かきを、小人と一緒に見ていました。
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by cinnamonspice | 2010-01-21 09:56 | まいにちのこと | Comments(4)

砂時計

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音もなく、さらさら、と落ちていく砂時計。
ただそれだけなのに、どうしてこんなにひきつけられるのでしょう。もしかしたら、あのこぼれ落ちていくはかなげな砂の様子が、人の命に似ているからかもしれません。

 ずっと紅茶を淹れるときのための砂時計を探していました。あきらめかけたとき、この砂時計に出会いました。
「砂時計、懐かしいなぁ。」
後ろから意外にも関心を示しただんなさま。話を聞くと、彼が小さいとき、駄々をこねてお母さんに買ってもらった思い出があるのだとか。小さな少年の手に握り締めた砂時計。3分間の魔法を彼も知っていたのかな。
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by cinnamonspice | 2010-01-12 16:45 | すきなもの | Comments(16)

豊かな世界

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新しく我が家に仲間入りしたフィンランドの椅子。
黒ぶちめがねの似合う、小さな店番の男の子から譲ってもらいました。

 12歳くらいのころ、夕暮れ時茜色に染まる夕焼け空や、真っ赤に沈む夕日を見ていると、心がぞわぞわ騒ぎ出して抑えきれないくらい苦しくなる時期がありました。あのとき母に打ち明けたこと、母は覚えているかな。
 遠い記憶を思い出したのは、年明けはじめに見た詩人のまどみちおさんのドキュメンタリー番組で、まどさんの「れんしゅう」という詩に出会ったからでした。“私たちは毎日、「死」を送っている。”ということ。“夕日という「死」を見送りながら、死のれんしゅうをしているのだ。”あのときわからなかったぞわぞわの原因。あのとき、私はれんしゅうをしていたのだと思ったら、長い間心の底にかかっていた霧が、すぅっと晴れたような気持ちがしました。
 100歳になった今も、毎日をどきどきしながら暮らされている、まどさん。誰もが見ている同じ世界の中で、足元の虫たちに胸をときめかせたり、空のおひさまに感謝したり、まわりの生き物たちに感動したりすること。今も昔も、人を豊かにしてくれるものは目に見えないものなのかもしれない。目に見える世界から、目に見えないきらきらとしたかけらを両手ですくい取ることが上手な人は、どんなに世の中が変わっても、豊かな世界に暮らすことができるのではないかな。小さな子供のように純粋な心で、たくさんの?マークとともににこにこ暮らす、その世界の住人のまどさんから教わりました。
 そして、今、“トンチンカン夫婦”と、まどさんが呼ぶ、年を重ねたまどさんと奥様のご夫婦は、老いまでも楽しんでしまう様子はとてもすてきで目の奥が熱くなりました。どこまでも相手を思い続ける…私たちもそんなまどさんご夫婦みたいな夫婦になりたいな。
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by cinnamonspice | 2010-01-12 02:59 | いろいろ | Comments(6)

ぎゅっと

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スパイスが効いたginger spice cookieは薄さとざくざくとした歯ごたえも好み。

元旦の翌朝、じいじばあば、そして伯父、伯母(私の兄、姉)から、いただいたお年玉のお金を持って、小人たちとおもちゃ屋さんに出かけました。
 普段、おもちゃを買わないので、おもちゃ屋さんに行くこともめったにない小人たち。自分たちでお金を手にして、お買い物をするのは初めてのことです。
 そのきっかけは元旦の日、だんなさまと小さい頃のことを話していたときのことでした。お正月、お年玉を手にでかけたおもちゃ屋さんがきらきらしてまぶしかったこと。だんなさまと二人、ふいに思い立って出かけることにしました。
 出かける前に、小人たちに伝えたのは、お年玉のお金は、じいじばあばたちが働いて手にした大切なお金だということ。小人たちには少し難しかったかもしれないけれど、その気持ちは伝わったような気がしました。
 車に乗っている間もお年玉の入った袋をぎゅっと握り締めたまま、レジのお姉さんに渡すときまで、小さな手が白くなるくらいぎゅっと、ぎゅっと握られていました。
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by cinnamonspice | 2010-01-06 17:43 | 今日のおやつ | Comments(10)

道しるべ

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書き初めをしました。
みんなそれぞれ今年をイメージして文字を書きました。私が書いたのは「笑」、「歩」、小人は「ありがとう」の文字。ぴんと張ったまっさらな半紙の上に書いたそれぞれの文字。この一年の行く先をまっすぐ照らす一筋の光のような、道しるべを手にしました。
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左)小人の書いた言葉。「ありがと ぼくわ たのしいです」
中央)満面の笑みのはずが、私の「笑」はさみしい笑いだとか。
右)弟小人の文字?

文字を書いた後は、絵を描きました。
小人は家、私は木々を、だんなさまは私の似顔絵を。だんなさまが絵を描いてくれるのは初めてでした。見つめているうち、不思議と、似顔絵の中の私と私の「笑」の文字が似ているように感じました。
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by cinnamonspice | 2010-01-05 02:52 | まいにちのこと | Comments(6)