ビスケットの缶

はじまり

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 1歳のベビーちゃんのお誕生日パーティに行った。ピンクの風船、名前にちなんだ水色で統一したデコレーション、空を駆ける七色のたてがみのユニコーンのピニャータ。たくさん用意してくださった甘いハロウィーンのお菓子の甘い香りがお祭りの綿菓子のようにふわふわの女の子の世界に溶けこんだ。
 赤ちゃんの瞳はどうしてこんなに澄んでいるのだろう。パーティガールの赤ちゃんの透き通った瞳をのぞいたら、小人たちのベビーの記憶がよみがえった。ハワイで小人を出産したあと、だんなさまのご両親を空港で見送ったときの心細さ。明日から、本当に自分たちだけで、アメリカの地でこの子を育てていかないといけないんだと思ったら、急に心細くなった。ちゃんと二人でやっていけるか不安な気持ちを義母に打ち明けると、「大丈夫よ。」と言ったお義母さんの目も同じように赤かった。搭乗口へと向かう義父母の後姿が涙でかすんだ。私はきちんと母親として育てていけるのだろうか。この子を守ってあげられるのだろうか。二人だけのときは海外生活も何も怖くなかったのに、あのときほど自分が頼りなくいろんなことが不安に感じたことはなかった。今思い出しても、目の奥が熱くなる。あれから10年たっても私はまだ頼りないお母さんだけど、少しは強くなれたかな。私の母親としての一歩、原点に還る気がした。
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by cinnamonspice | 2014-10-28 12:43 | まいにちのこと | Comments(0)