ビスケットの缶

自分を信じること

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夜、小人たちに「はてしない物語」を読んでいる。

「…今はみな逆になっってしまっていて、見える力を与えるものが目をくらまし、新たなものを創造する力が滅亡への力となっているのです。救いは人間界の側にあります。…」

と、幼ごころの君が言う。ふと便利な今の時代のことを思った。
 アトレーユも幼ごころの君もバスチアンが来てくれるのを待っている。ファンタージエンの国に人間の子が来て、幼ごころの君に新しい名前をつけてさえくれれば、幼ごころの君の命もファンタージエンの国も救われる。でもバスチアンは、アトレーユと幼ごころの君の会話を聞きながら(読みながら)も、英雄とはかけ離れた自分の見た目を理由に本の中のファンタージエンの世界に入っていく一歩が踏み出せない。結局、幼ごころの君が一人、「さすらい山の古老」を見い出しに出かける。今日のお話はそこで終わった。
「自分を信じないとだめなんだよ。」
眠る間際、小人がぽつりとつぶやいた。
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by cinnamonspice | 2014-08-10 16:21 | まいにちのこと | Comments(0)