ビスケットの缶

生命力

c0033994_715242.jpg
c0033994_7163096.jpg

 しんと静かな冬の山ですごす時間は、とてもすてきでした。足元の小枝のぽきぽきという心地よい音、乾いた木の葉の音、トレイルを歩く自分たちの物音以外は時折鳥の声だけが聞こえるだけでした。ぽかぽかと春のような日差しのもと、踏みしめる地面の感触は、赤い土からふかふかの木の葉のじゅうたん、べっこう飴のような澄んだ氷が張った道、雪道へと変化をして、いろんな季節が混ざるなか誰もいない山道を歩いていると、天国への道を歩いているような神秘的な気持ちになりました。何もないと思っていた冬の山も、歩いてみると小人たちが手にしたJunior RangerのBookletには、動物の足跡、鳥の羽根、木の皮、鳥のさえずり、倒木、鹿、りす…自然の中でみつけたものにたくさんのチェックマークがつけられていました。
 昨年の夏、キャンプに訪れた標高が高いLodgepoleのキャンプサイトは冬の間は閉鎖されていました。人けもなく雪が残されたままのマーケットやレストランは、かつて栄えた古い遺跡のようにしんと静かで、同じ場所を違う季節にたずねるのはとても新鮮な体験でした。帰り道、車の窓から眼下の山々の紅葉が目に入りました。薄い紫色がかったグレーとオレンジと緑、パステルで描いた花畑のようにきれいでした。どこまでも終わりがないくらい続く静かな冬の山の美しさに家族みんなで見とれました。のんびりとした動物たち、木の枝を包む苔、セピア色の日差し、にぎやかな夏とは違う静かな生命力に満ちた冬の山に魅せられました。

 新しい年の始まりに、ふつふつと沸く泉のように命があふれる自然からたくさんのエネルギーをもらいました。家に帰って、電話で話したじいじばあばを驚かせた小人たちの弾んだ声が、山での時間を証明していました。
c0033994_7154284.jpg

[PR]
by cinnamonspice | 2014-01-07 07:32 | まいにちのこと