ビスケットの缶

ヨーロッパを思う夜

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週末は、だんなさまのミラノ風カツレツを食べました。
パン粉にもパルメザンチーズを少し混ぜたのだそうです。

 「ドナウの旅人」を読んでいたら、中学生のとき、ブルガリアの女の子と文通したことを思い出しました。相手は私と同じ年の少女で、私は辞書を引きながら習いたてのつたない英語でやりとりしたことを覚えています。かしゃかしゃという乾いた音が心地よいAir Mail用の便箋の音や感触。一生懸命書いた手紙に、行ったこともない国から初めて返事がきたときは踊るほどうれしかったっけ。それ以来、数ヶ月に一度くる返事を楽しみにしていました。
 あるとき、「お姉さんが成人式に着るドレスのためにシルクの布がほしいのだけど、手に入らないので、お願いできないか、」というようなことが書かれていたことがありました。何でも手に入るのが当たり前の当時で言う「西側」に暮らす14歳の私には、想像もつかない言葉でした。そのころ(今でも)、私にとってのブルガリアは、ヨーグルトと、きれいな山麓(おそらくヨーグルトのCMなどのイメージ)などの景色で、共産主義とはどういうものかなんて考えもしませんでした。そのとき、その女の子に見えている景色と私が見ている世界の景色が違うことにはじめて気がつきました。結局、とても悩んで親に相談して、やんわりと断ったことは、今でも思い出すたびにちくりと胸が痛む思い出となりました。24年ほどたった今、あのころ、ちょうどブルガリアでは共産主義の政治が終わるもしくは終わったころだったのだと知りました。
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下にひいたトマトソースをつけていただきます。
トマトの酸味でカツなのにさわやかでした。

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by cinnamonspice | 2013-09-19 02:30 | たべもの