ビスケットの缶

キャンプの夜

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夜、レンジャーの人たちに声をかけていただいて、小人たちとキャンプファイヤーに出かけました。
みんなで歌をうたったり、レンジャーの人からいろんなお話を聞かせていただきました。
この日の夜のテーマは「Owl」。
フクロウの不思議についてお話を聞きました。(フクロウの頭の上についている耳みたいなのは耳ではなく羽根飾りだということ。実際の耳は左右の高い位置と低い位置にあり、それで獲物の位置などを聞き分けるということ。フクロウの首は人より骨が多いので270度回るということ。フクロウの目は人間にとってオレンジくらいの大きさになる…などなど。
まだまださまざまな不思議があるのだそうです。)

 標高が高く、冬場は雪のためクローズされるTuolumne Meadowsの夜は、真夏ということを忘れるほどの冷え込みで、持っていた洋服をすべて重ね着てすごしました。上着は長袖3枚(一枚は薄手のウールのタートルネック)その上にダウンジャケットを着て、パンツはフリースのパジャマの長ズボンの上にジーンズを履いて靴下は二枚重ねという、もこもこのいでたちで寝袋に入りました。ほかのサイトの人を見ても、みんなムートンのブーツやニット帽をかぶっていたりして、昼間とは別の季節にいるようでした。手がかじかむという感覚も久しぶりに味わいました。日が暮れるとあっという間にあたりの景色は黒い闇に飲み込まれました。それとともに音も消し去られ、焚き火のぱちぱちという音、燃え尽きた薪のかさかさと崩れる音、静かな夜に心地よい音だけがありました。眠る間際、小人が燃えさしの火のことを英語で「ember」ということを、教えてくれました。木々の枝のフレームに切り取られた今にも降ってきそうな満天の星空の存在は、(星座も区別ができないほどの数!)、弟小人が教えてくれました。そんな星たちは真夜中になるほど、数と輝きを増していきました。小人たちが眠りに着くと、だんなさまと二人、じっと焚き火を見てすごしました。多くを話さなかったけれど、星空と、焚き火の明かりと、ぱちぱちという音と、とても心地よい時間でした。命が尽きるまで燃えつくした薪が、闇の中ちりちりという音を立てながら砂金のようにきらきらと輝いているのがとてもきれいでいつまでも見つめていました。
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 どこまでも続きそうなYosemiteの公園内を車で走りながら、かつて、ここに住んでいたネイティブ アメリカンたちは、こんなに美しい土地で、どんなに幸せな暮らしを送っていたのだろうと、彼らの暮らしに想いをはせました。こうして、私たちが車で一時間半かけて移動したValleyからTuolumne Meadowsまでの距離は、彼らの足(馬)で、どれくらいの時間、日数がかかったのだろう。今私たちがGPSや地図を見るように、彼らの頭の中には目印になるような岩の形、地形、動物や植物がどこに住んでいるのかがすべて頭に入っていたのかな。この大きな自然は彼らの目にはどんな風に映っていたのだろう。
 あのHalf Domeは、そんな彼らの暮らしから現在までをあそこでずっと見つめていたのだと思うと言葉にならない思いでいっぱいになりました。
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by cinnamonspice | 2012-07-20 09:56 | キャンプ