ビスケットの缶

山登り

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数日前まで長袖で熱いお茶を飲んでいたのがうそのように、痛いくらいの陽射しとともに夏が来ました。

人生は山登りに似ている、だんなさまが運転する車で走っているとき、そんなことを思いました。



足元に咲く小さな花や木の実、木漏れ日、どこからか聞こえる鳥の声などささやかなものに感動したり胸をときめかせるふもとを歩く若いころ。一人山道を歩きながら、時には、遠い山頂を仰いで、歩いても歩いても自分が上っている実感も感じることができずに、この道で正しいのか不安になったり苦しいと感じることも。山頂へ続く道のいくつもの選択肢の中から、自分の道を選んでいくことも若いころならではの悩みかもしれません。
 30代の私は今、下を見下ろすと、ふもとの緑や山間を流れる渓流などを見渡すことが少しできるようになりました。一人で歩いていた道を今はパートナーと。はるかかなただった山頂も少しだけ近づいて、雪をいただいた様子を「きれいだね。」と一緒に見上げる余裕もできたように感じます。
 これから、年を重ねて8合目、9合目となったころは、ふもとを歩く孫たちが足を止めるときは「大丈夫、大丈夫。」と言ってあげられるようになるのでしょうか。そのころにはまた、足元の石にも目を細めて見つめることができるようになるのかもしれません。時折、木陰でこれまで歩んで道を振り返って一休みしながら。
 10代や20代のようなきらめきはあのころだけのもの。若いころは若いころのよさ、年を重ねたら年を重ねたよさがあるのだと思ったら、今を生きよう、という気持ちになります。
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by cinnamonspice | 2010-07-17 02:19 | まいにちのこと