鍋の中の春
ほくほくの渋皮煮の栗のほんのりの甘さがおいしい。
ホワイトデーにだんなさまがロールキャベツを作ってくれました。
お鍋の蓋を開けると、ころころ並んだロールキャベツが肩を寄せ合って並んでいました。鍋の中の透き通る鮮やかな黄緑色に春を感じました。じんわりとスープを含んだふわふわのロールキャベツ、お料理は作る人の人柄が出るのかもしれません。
芽吹いたばかりのやわらかな木の芽が、一週間でぐんぐんと空に向かって伸びていました。硬いつぼみからシフォンのような花びらが花開くように、重い冬の服を脱いで綺麗な色の春の服を着ると気持ちも軽くなります。ピチュピチュ、と楽しそうに歌う鳥の声、忙しそうに飛び回るハチドリ、地面にはいつくばってお日さまをいっぱい受けて咲くタンポポ、そこここから春の訪れを喜ぶ声が聞こえてきます。
by cinnamonspice
| 2010-03-17 03:37
| たべもの